INVESTIGADORES
WILDE Guillermo Luis
capítulos de libros
Título:
Between the essential and the indifferent. Missionary knowledge and Accomodation on the Borderlands of Colonial South America
Autor/es:
WILDE, GUILLERMO
Libro:
Evangelization and Accomodation. Catholic Global Missions of the Early Modern Period
Editorial:
Nagoya University Press
Referencias:
Lugar: Nagoya; Año: 2020; p. 54 - 87
Resumen:
本論文では、先住民の伝統文化に対するイエズス会士らの言説が、彼らの適応の実践において根本的な役割を果たしたことを論じる。宣教師らは、その記述において、先住民の信仰や実践を、自然の法則・理性・キリスト教にとって些細で取るに足らないものと、キリスト教の本質に背くので根絶されねばならないものの間の境界を確立し、統制し、操作しようとしていたのだ。それは、ミッションでの政治権力や魂の管理権限を宣教師らが維持しやすいように行われた。その意味で、宣教師らの記述を、手付かずの「宗教」や「文化」といった民族誌的な現実をとどめた客観的な記述として捉えるべきではないだろう。そうではなく、彼らの記述は、ミッション・修道会・植民地行政といった、異なるレベルと文脈における相互行為の道具なのである。先住民の実践に関して記述された知識は断片的なものであり、しばしば異なる意味を持ち、互いに矛盾する相互行為と文脈の痕跡をとどめているのだ。第一節では、南米の辺境地帯で活動したイエズス会宣教師らによる適応の戦略を、いくつかの事例から提示する。第二節では、宣教師の言説をとりまくさまざまな条件と、その言説に特徴的な両義性と曖昧さを検討する。第三節では、パラグアイで用いられるカテキズムに関して行われたある論争に焦点を当てながら、キリスト教の観念を先住民言語に翻訳する際の問題を論じる。第四節では、イエズス会が先住民の儀礼をどう読んだか、そして彼らに洗礼や結婚といったサクラメントを執行しようとしてこれら儀礼をどのように解釈したのかを論じる。第五節および最終節では、人々の魂を管理する権限をめぐってイエズス会士と先住民の間で行われた闘争を分析する。そこにおいては、キリスト教の儀礼とさまざまな象徴的仕掛けが、先住民によって流用された。